この作られたお年寄りの芝居というのは、少女漫画などに出てくるおじさんおばさんに相似していて、「キャラクターに何本かシワを足しただけで、記号的に加齢を表現している」ような芝居と言える。本来の加齢というのは、何本かのシワだけでは表せないような微妙な部分に広範に現れてくるというのが、自分が歳をとってくると良くわかる。上手い漫画家が描くほんものの年寄りのような「重層的な年寄りの芝居」をできれば、ほんものと感じさせられるのかも知れない。それには「顔のシワ」以外の幾つもの要素を見つけて、足さないといけないだろう。